私が妊娠した時、つわりがひどくて生活がとても荒れました。仕事は行けず、行ってもほとんど動けずフリーズ状態で、すぐ横にはビニール袋常備。電車通勤だったのですが電車の揺れと独特の臭いにやられて途中下車はほぼ毎日。職場の理解があったのが唯一救いでした。書き出したら止まりませんがとにかくつらかったです。その後は外出も嫌で自宅でぼんやり状態でした。お腹の中の赤ちゃんはあらゆる手を尽くしてママを無理しないように、休むように仕向けてくるのです。
こちらの記事はつわりで毎日がつらい方に、少しでも元気をあげられたらという想いが詰まっています‼でも疲れたら画面を閉じて休んでくださいね。
この記事で分かること✅
✅つわりとは? ✅つわりの症状 ✅つわりに効いた食べ物 ✅つわりの対処法
1.つわりって何?
つわりとは、妊娠初期(妊娠5~8週頃)から感じる消化器の不快感や体調不良の事です。だいたい妊娠19週頃まで続きます。つわりは妊娠した女性の5割~8割の人が体験している症状ですが、侮ってはいけません。悪化すれば入院、流産または妊婦の命にも関わるのです(妊娠悪阻)。
つわりの原因
つわりの原因は実はまだよくわかっていません。しかし有力な説は3つあります。
①ホルモンの急激な変化
妊娠には主に3つのホルモンが大きく関わっています。
1つ目が「hcGホルモン」これは受精卵が子宮に着床した時から急激に分泌量が増えます。時期で言えば妊娠5週~分泌が増えて10週にピークに達します。そして妊娠20週には落ち着きます。ホルモンの分泌時期とつわり症状が出る時期がちょうど重なりますね。
2つ目が「プロゲステロン(黄体ホルモン)」女性ホルモンの代表です。このホルモンは妊娠を維持させるのにとても大切です。しかしこのプロゲステロンの分泌量が増えると、もう一つの働きである腸の働きを抑制する機能が同時に発動されてしまいます。腸の働きが悪くなると、ガスが溜まりやすくなります。すると胃などの内臓を圧迫して吐き気が出たり、体調不良を引き起こすなどといった原因になると考えられています。
3つ目が「エストロゲン」こちらも女性ホルモンの代表ですね。このホルモンは妊娠の維持と、母乳の分泌促進。妊娠後期には出産に向けて子宮頚管を柔らかくするという働きをします。しかし、もともと吐き気や嘔吐を誘発するホルモンでもあるので分泌が増えれば、つわり症状になりますね。アンモニア臭に過敏になるという研究もあるそうです。
➁体内ミネラルバランスの変化
妊娠すると、体内のミネラルバランスが変わります。マグネシウムとカリウムの割合が減り、つわりの症状が出始める時期はカルシウムが増えます。すると胃液の分泌を増えて、胃のむかむかや吐き気を引き起ます。中でもビタミンB6の不足はつわりを重くします。体内の血液量や代謝が変化すると体調不良の原因になります。
③精神的な負荷
妊娠していなくても、何か不安だったり、トラブルを抱えていたりなど大きなストレスがあるとき、気持ち悪くなったり体調不良になった経験のある方はいますよね。これと同じで、妊娠中に過度なストレスを抱えていると体調が悪くなります。
妊娠を乗り越えて、ちゃんと産めるか。仕事はどうするか。ちゃんと育てられるか。夫や家族との関係など不安は人それぞれです。しかし妊娠中は特にいろいろ考えてしまいますよね。でもとにかく目先の目標は無事出産すること。深く考えすぎずにゆったりと構えることが大切です。
2.つわりの症状と対策
つわりと一括りにしても説明しきれない症状。これってつわりなの?ということも出てきます。それだけ妊娠は体にとって特別なイベント。自分の症状があるかチェックしてみましょう!
・吐き気や嘔吐 ・匂いに敏感 ・嗜好の変化 ・腹部の不快感 ・唾液が大量に出る
・疲労感や倦怠感 ・感情の起伏が激しくなる ・頭痛 ・眠気 ・胃痛 ・とにかく食べる
以上が一般的によくあるつわりの症状です。表現は若干違いますが、口の中が酸っぱいや苦い。ゲップが頻繁に出る、みぞおちが痛いなどという方もいます。人によって症状は様々です。以下で詳しく解説します。
2‐1 吐き気
中でも吐き気の症状はほとんどの妊婦さんが感じるといってもいいでしょう。一日中何をしていても気持ちが悪い。二日酔いの状態がずっと続いているような状態。ひどいと一日中トイレにこもっていないといけないほどの強い吐き気が続く方もいます。
吐き気対策
四六時中気持ちが悪いのでは、食事もなかなか摂れません。また食事をしてもすぐ吐いてしまう場合は脱水症状も心配です。なのでまず水分補給を少しづつ意識しましょう!水でもいいのですが、ビタミンやミネラルなどの栄養も摂りたいところ。どうしても食事がままならない場合はスポーツドリンクや、野菜ジュース、温かいスープなど少しづつでいいので口にしましょう。このような飲料は身体に速やかに吸収されて、脱水症状などを防いでくれます。
食事ものどを通らないなら、一日何度かに食事を少しづつ分けるのはいかがでしょうか?例えば職場に小さなおにぎりや、小さめのパンを何個か用意して今なら食べても大丈夫かも。というタイミングで食べる方法です。
休息も大事です。ストレスが溜まると体調も悪化します。ちょっと頑張りすぐだな、ここまで仕事や家事をしたら少し休もう。など無理しないことを心掛けてください。
産院で相談する。これも有効な手段です。どうしても吐き気でつらい、食事や水分を摂るのも難しいという場合は我慢しすぎないで医師に相談してください。吐き気止めなど母体の状態に合わせて処方されるかもしれません。医師としっかり状況を共有してつわりを乗り切りましょう。
2‐2 匂いに敏感
ある特定の匂いがダメになるのは、アンモニアが関係しているとされています。汗や洗剤、生ごみ、香水、ヘアワックス、肉や魚、ご飯の炊ける匂いなどです。こうなるとキッチンで炊事をするのにもつらくなり、普通の家事が困難になります。夫の匂いも反応したりするので、パートナーにもよくつわりを理解してもらう必要があります。
匂い対策
寒い時期以外はとにかく換気!家の中にも苦手な匂いはたくさんあります。やっぱり部屋の空気を入れ替えるのが一番です。また、喫煙者や香水をつける人など極力家に招くのは控えましょう。残り香も結構ダメージが大きいです。
好きなアロマを持ち歩く。私は柑橘系のアロマがとてもいい匂いと感じたので、家にいるときも外出の時も常に持ち歩きました。マスクをしていたのですが、そこにアロマを忍ばせて、嫌な臭いをシャットアウトしました。気分転換にもなってとても良かったです。
ご飯を炊く匂いがダメなのは匂いつわりであるあるです。苦手な匂いの食べ物は極力冷ますと匂いがマシになります。
2‐3 食べつわり
食べても食べても無性に食べたくなる。食べないと気分が悪くなる症状です。だからといってお腹いっぱいまで食べると気持ちが悪くなります。しかも、ある特定の食べ物だけを食べたくなる場合も。ここで注意してほしいのは妊娠週数によって体重の増加の上限が決まっていること。これを超えてしまうと妊娠高血圧症や妊娠糖尿病の原因となります。この合併症として母体や赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性もありますので体重管理はしっかりとしていきたいですね。
食べつわり対策
空腹になると気分が悪くなる食べつわり。仕事をされていたりすると困りますよね。そういう時は小さなおにぎりや、小さいパンをいくつも用意しておくことです。体重増加が気になる方は、低糖質の飴やガムを常備するのがお勧めです。気持ち悪くなる前に少しづつ胃に何か入れておきましょう。ただし、注意したいのは妊娠糖尿病や妊娠高血圧症のリスクです。なので食べるものを考えて選びましょう。家にいるときは野菜たっぷりの味付けしていないスープをたくさん作って、少しづつ食べましょう!食べつわりは自律神経やホルモンバランスの乱れからくるとされているので、それを整える効果がる葉酸を摂取すると予防に役立つようです。
2‐4 眠りつわり
猛烈な眠気が続きます。身体に倦怠感が付きまとい、集中力も低下するので仕事、家事や育児をしなければいけない妊婦さんにはとてもつらい症状です。周りの理解も必要ですね。
眠りつわり対策
大前提は眠気を感じたらとりあえず休みましょう。無理をするとストレスが溜まりお腹の赤ちゃんにもよくありません。仕事中は休憩時間などを利用して寝ましょう。人目が最初は気になったりしますが、慣れればしっかり睡眠が出来ます。また常時眠気が続くなら、軽いストレッチや運動をしてみましょう。気分もすっきりして程よい覚醒が期待できます。
少量のカフェインもお勧め!妊娠中のカフェイン摂取は避けるようにという意見もありますが、一日1杯くらいのコーヒーや、緑茶のカフェイン含有量は60㎎程度で、200㎎程度までの摂取であれば問題ないとされています。カフェインは眠気を取るのに重宝します。ただしエナジードリンクはカフェインが多く含まれていますし、糖分の量も多いのでお勧めしません。
2‐5 よだれつわり
口の中が起きているときだけでなく、寝ているときでも唾液でいっぱいになる症状です。常に口の中が唾液でいっぱいなため、口の中が苦く感じられたりして飲み込むこともできず、気分が悪くなります。これは経験した人しかわからないため、理解されづらいこともあります。
よだれつわり対策
口の中が唾液でいっぱいになるので、常に唾液を吐き出すようにするのがいいです。が職場だったりするとなかなかできませんよね。なので吐き出す以外で紹介します。
飴やガムで紛らわす。選ぶ際はノンシュガーを選びましょう!口の中を紛らわすことで気持ち悪さが軽減できます。気分も口の中もリフレッシュできるすっきりするものを選ぶと+αでいいですよ。
何かに集中する。私の友人はよだれつわりがあり大変と聞いてましたが、ゲームをしていると気にならない!と発見。その後は毎日1,2時間ほどゲームをしていたと聞きました。ゲームに限らず、集中できる趣味があるならいいですね!
寝てる間も唾液が出っぱなしで眠れないというお悩みにもあります。その場合はよく眠れるように体を温める、好きなアロマを使う、右を下にして寝る。などの対策があります。体を温めると自律神経が整い、血液循環も良くなるので質の良い睡眠が取れます。アロマはリラックスも期待できるでしょう。右を下にして寝るのは、胃と同じ向きになることで体が安定します。
2‐6 嗜好の変化
妊娠してから今まで好きだった食べ物は食べる気になれず、普段は食べないものが無性に食べたくなったりします。これは諸説ありますが、赤ちゃんの育成に必要な特定の栄養素を体が求めているからだと考えられています。しかし、食べたいものばかり食べるのも、栄養バランスが心配になってきます。食べたくなるものが体にいいもの(野菜や穀物など)ならいいのですが、よく聞くのがフライドポテトだったり、ピザ、ラーメンなど。これらばかり食べていたら大変です。
嗜好の変化対策
まず、特定の食べ物ばかり食べたくなるのは、体が足りない栄養素を補おうとしてるからだと心得ましょう。食べたくなるものが体に必要なものではありません。
●脂っこいものが食べたい…カリウム不足 ●甘いものが食べたい…タンパク質不足 ●チョコレートが食べたい…マグネシウム不足 ●塩辛いものが食べたい…ミネラル不足 ●酸っぱいものが食べたい…クエン酸 ●辛いものが食べたい…ストレス解消する
妊娠中は赤ちゃんに栄養を送らなければならないので、足りない栄養を体が教えてくれているのですね!食べたいものは(私はフライドポテトとラーメンが無性に食べたくなりました)週に1回のお楽しみにして、日々の食事は気を付けていきましょう。
2‐7 感情の起伏が激しくなる
生理周期と一緒で、妊娠中にもホルモンバランスの急激な変動により些細なことでイライラしやすくなります。つわりの時期にはこれ以外のつらい症状も重なる場合が多いですから、頑張りすぎずに一息深呼吸してお休みするように心がけてください。
感情の起伏対策
妊娠中はホルモンバランスの急激な変化だけでなく、ままならない体の変化や、妊娠や出産の不安などで余計にイライラします。妊娠がわかってからすぐに仕事が休めるわけでも、家事が減るわけでもありません。なのでできるだけストレス解消を心掛け、無理は絶対にしないようにしましょう。
感情の起伏が激しいなと感じたら、しっかりパートナーにも説明をして理解してもらいましょう。気分転換に子どもが出来たらなかなか行けなくなる旅行や、観光地に行くのもいいですね。
2‐8 頭痛
妊娠初期にみられる頭痛はつわりの一種です。安定期には改善するのがほとんどですが、妊娠後期で頭痛があると貧血の可能性があります。妊娠に大切なホルモンであるエストロゲンの変動は頭痛を引き起こします。特にエストロゲンが減少するときに血管が拡張し、片頭痛を引き起こします。妊娠期の場合はこのほかにも心理的なストレスや、疲れなどもあります。他にも、PCやスマホ、慣れない妊娠で体に緊張があると、頭をぎゅっと締め付けられるような痛みがあります。これを筋緊張性頭痛といいます。
頭痛対策
頭痛がひどいからと安易に薬は使わないでください。必ず医師に相談しましょう。
頭のどちらかが痛くなる片頭痛は、血管が拡張してドクドクと脈打つ痛みが発生します。この場合は血管の拡張を鎮めるために少し冷やすと楽になります。また筋緊張性頭痛の場合は血流が悪くなることで起きるので、温めてあげるとよいです。
他にも頭痛に効くツボがあります。手のツボ「合谷」首のツボ「天柱」と「風池」
アロマも役立ちます。ラベンダーとカモミールオイルは特に頭痛に効果的だそうです。オイルを一滴手の指に広げ、痛みが気になる部分にそっとあててくるくる優しくマッサージします。その際深く呼吸を意識してください。
3.私のつわり体験
私のつわりは長女の時がひどく、一日中船酔いのような感じでした。トイレで吐くにも吐けない状態で、トイレの匂いにも気持ち悪くなりできればずっと寝たい…。ですが仕事もありますしゆっくりできない生活。そんな中で私がこれがなかったらダメだった!神アイテムと、効いた対処法を紹介していきます。
私の推し!食べ物
①するめ…気持ちが悪いけど空腹になるとさらに気持ちが悪くなっていたので、低カロリーのするめ大袋を買ってガムのように噛んでました。仕事中はできないのでお休みの日限定でしたが、嗜好の変化もあってするめが食べたかったのでちょうどよかったです。スっとするミントのガムは逆にダメでした。
➁炭酸水…イオンの香り付き1本90円炭酸飲料に救われました。普通の炭酸でもいいですが、香り付きだと気分も爽快。良心的な価格だったので買いだめして、気持ちが悪い時に飲んでいました。いつも行く買い物先がイオンなので買いやすかったのも理由です。
③ドライフルーツ…フルーツが食べたくてしょうがなかったので、気持ちが悪い時に手軽に食べられるドライフルーツはとても重宝しました。仕事中でもOKです。小魚&アーモンドもよく食べました。カルシウムなども豊富なので安心してたべることができました。
④生姜…体を温めるとつわりがやわらぐと聞いたので、寒い季節は生姜を毎日味噌汁や、お料理に入れていました。手先がポカポカしてとても効果を感じました。
⑤野菜スープ…家に常備していたのは野菜スープ!適当な野菜を雑に切って水入れて煮込むだけのスープです。味付けはしませんでした。気分でトマトジュースを入れたり、ミルクスープにしましたが、味付けなしでも野菜の味がしっかりでて美味しかったです。つわりでも食べなきゃいけない時、作るのが面倒な時でも温めればすぐに食べられるようにしていました。このスープのおかげで体重も適正の中に納まってました。
私の推し!対処法
①散歩…家でごろごろしてると気分も落ち込んで余計に気持ちが悪くなったりするので、休みの日でお出かけしない日は散歩に行きました。太陽に当たると赤ちゃんにも良いですし、気分もすっきりします。つわりはホルモンや自律神経の乱れが原因とされています。太陽光はそれを整える効果があるので暑すぎる、寒すぎる日以外でゆったり散歩してみてはいかがでしょう?散歩した後の夜はよく眠れます。
➁趣味…私はつまみ細工が好きで、気に入った方に譲ったりしてます。妊娠中はたくさんできるからと頑張って作ってました。時間を忘れるほど没頭していましたが、その間は気持ち悪さはありませんでした。何か打ち込める趣味はつわりをも忘れさせるようです。
③ストレッチ…ストレッチと言いつつ、それらしいものでなく、朝起きたら窓を開けて伸びをする。少し頭を回してみる、腕を回すまどの動作です。これも自律神経が整うためか、欠かせなくなりました。体がシャキッとするので一日の気持ちいいスタートが切れます。
④あきらめる…私の性格もありますが、人の目が気になったり迷惑かけられない!と頑張ってしまったりするとしんどいです。ストレスは妊婦に大敵。なのでやらなくちゃ!を捨てました。もう妊婦期間は性格を変えて違う自分になるよう徹しました。仕事も家事もできることをして、これちょっと大変だぞ?と思うことは潔くほかの人に頼りました。気持ち悪いけど仕事は行きましたが、途中で電車降りてしまっても罪悪感を捨て、しょうがないな。と自分を労わるようにしました。周りはそんな私を「大丈夫だよ」と見てくれていたように思います。
4.まとめ
いかがでしたか?
妊娠したら嬉しいですが、つわりはとてもつらい事です。気持ち悪いからと休んでばかりいられません。忙しい現代女性にとってつわりを乗り切る策は知っておくに越したことはありませんから、ぜひ今つわりでつらい方に少しでも有益な情報を発信できたらと思います。つわりがこんなにつらいとは…。一般的によく紹介されている対処法と、私が乗り切ったつわりの神アイテムと対処法のご紹介でした。
中でも一番効いたのは「あきらめる」です。精神的に自分を追い込むのをやめて、お気楽のんびり人間になるようにしました。すると、周りの人達も協力してくれたように思います。今はまた仕事復活して、ガシガシ仕事してますが、この時ばかりはのほほんと仕事してました。
つわりは身体からの「無理するな」の信号です。この記事が少しでもお役に立てたらうれしいです。
参考資料