最近巷で話題の「フェムテック」「フェムケア」という言葉。知っていますか?
女性が社会で活躍する時代。ここ数年で女性の働き方が大きく見直され、変化しました。
一方で女性特有の悩みに関して触れることはタブーとされ、問題を置き去りにされてきました。
しかし、生理痛やPMSによって労働力や生産性が低下することで年間の経済損失は6,828億円
に上ると試算されています。
これからの社会でこの2つの言葉は、かなり重要な意味を持つものと思われます。
この記事では、そのフェムテック、フェムケアとは何か?から、
今回はお悩みの多い“女性特有の臭い問題”について特集します。
具体的にどんなところが多く気にされているか、どんなケアをするのか、
などすぐに実践できる情報もお伝えしていきます。
フェムテック、フェムケアって何?
フェムテックとは?
Femtech=Female+Technology
フェムテックは、女性と科学技術を組み合わせた造語です。
「生理」「妊娠」「妊娠中」「産後」「更年期」など女性の一生に渡って課題とされる問題を、
科学技術(AIやloTなど)を使って解決する製品やサービスのことを指します。
身近な例で言えば、月経管理アプリや排卵日予測アプリ、子育てアプリ。
また性感染症の自己検査キット。女性特有の悩みを解決する情報プラットフォームなどがあります。
フェムケアとは?
Femcare=Female+Care
フェムケアは女性とお手入れという意味のCareの造語です。
言葉は似ていますが、フェムテックとは少し意味が違います。
フェムケアは女性特有の健康問題を軽くしたり、
解決したりするサービスや商品に焦点をあてており、科学技術に限定・依存しません。
身近な例で言えば、デリケートゾーン専用のソープや冷え対策の腹巻。
最近普及し始めたナプキン不要の生理ショーツなんかもそうですね。
体型の変化で、自分にあった快適な下着もフェムケアに当たります。
5つの匂いに関するフェムケア
①デリケートゾーン
トイレで下着を下ろした時、お風呂に入るとき、彼氏の態度がなんか気になる。
もしかしてあそこ臭ってる?と思っても相談しにくいですよね。
デリケートゾーンが臭う原因は主にⅠ~Ⅲの3つあります。
Ⅰ 汚れ&ムレ
女性器は複雑な構造で洗いにくく垢が溜まりやすい。蒸れやすいといえます。
また、女性サイクルでホルモンが変化することによって膣環境も変化します。
生理の時はより蒸れやすいですし、年齢によっては乾燥して気になる方も。
この垢や、汗、皮脂、排泄物、おりものが雑菌と交じり合うと臭いが発生します。
なので基本は清潔に保つことでかなり改善されます。
対策 フェムケア
①まずはお湯で優しく流しましょう。そしてしっかり泡立てたボディソープで性器まわり、外陰部を
優しく洗います。その後お湯でしっかり流しましょう。
デリケートゾーンは肌の中でもデリケートな部分です。
普通のボディソープはアルカリ性。肌は弱酸性ですから
刺激が強く、洗いすぎの可能性も。
失敗したくない方はこちらの専用ソープがお勧めです。
私も使っています(^^♪
➁生理の時はこまめにナプキンを変えましょう。
③汗をびっしょりかいた時は下着を変えるのもお勧めです。そのままにすると、臭いもですが
陰部がかゆくなったり皮膚トラブルになることもよくあります。
Ⅱ すそワキガ
デリケートゾーンから、玉ねぎやネギを思わせる臭い、鉛筆の鉛にお酢を混ぜた臭い、香辛料を
思わせる臭いなどに当てはまるならすそワキガの可能性があります。
遺伝によるものが強いですが、臭いの原因は陰部のアポクリン汗腺の活動によります。
アポクリン汗腺は交感神経がコントロールしているので、強いストレスや性的興奮時などに
より臭いが強くなる傾向にあります。
対策 フェムケア
①小まめに陰部を洗う。トイレのウォシュレットで優しく洗う。
➁保湿する。いい香りのする保湿クリームは臭いを抑えるのに有効です。しかし注意点があります。
デリケートゾーンの経皮吸収率は他の肌部分と比べて非常に高いです。また肌も弱いため、必ず
天然成分の肌に優しいクリームを選んでください。
③リラックスする。ストレスや興奮によって、臭いが強くなります。深呼吸して心を整えるのも
対策の一つとして有効です。
④美容外科に相談する。現在は様々な治療法がありますが、一般的なのはボトックス治療です。
Ⅲ 性感染症
魚のような臭い、イカのような臭い。このような場合は性感染症の可能性があります。
細菌性膣症や膣トリコモナス症がその代表例です。
対策 フェムケア
①もし、もうその匂いが強い場合はまずは病院へ行ってみましょう。
➁性感染症を予防するには、シャワーをセックス前後に浴びること。排泄を済ませること。
相手の性器を確認すること。コンドームの使用。また女性はセックス後に排尿をしましょう。
尿道に入り込んだ細菌が排泄されます。
➁口臭
女性の口臭はかなり悩む方多いんです。
生理前・生理中・妊娠中・更年期の時期に
口臭が発生しやすくなります。
理由は唾液量を調節するのに女性ホルモンが関わっているからです。
生理前・生理中・更年期はホルモンの影響で唾液量が減り、その結果口の中の細菌が増殖して
口臭を発生させます。また、妊娠中は女性ホルモンで唾液がアルカリ性から酸性に傾きます。
虫歯菌は酸性の環境に強く増殖しやすいのです。また妊娠中に出るホルモンが虫歯を加速させ
「妊娠性歯肉炎」となりさらに口臭を強くしてしまうのです。
またダイエットや、便秘・腸内環境も口臭に関係しています。
対策 フェムケア
唾液の分泌を増やしましょう!
①よく噛んで食べる
食事の時に噛む回数を増やすことで唾液の分泌が促せます。
柔らかい食べ物だけでなく、中に噛み応えのある食材を入れるのがベター。
キシリトール配合のガムを食後に噛むのもお勧めです。キシリトールは口臭の原因である
プラーク(歯垢)を防ぐ効果もあります。
➁水分補給をこまめにする
口臭ケアで大事なことは口の中を乾燥させないことです。
一日のスタートである朝食後に200ml~300mlの水分を摂ると、唾液の分泌が促され
さわやかに1日のスタートが切れます。また就寝時にもコップ1杯の水分を摂ると寝起きの嫌な
口臭が減ります。ただし、水分はコーヒー、ジュースなど糖分やカフェイン入りは避けてください。
1日1,5ℓの水分補給で口臭はもちろん、腸内環境も整います。
③舌を動かすエクササイズ
舌を動かすことで、唾液の分泌を促します。
やり方・口を閉じた状態で舌の根本からゆっくりと歯茎をなぞるようにグルリと回す。
右回り、左回りどちらも1日20セット行いましょう。
口臭だけでなく、リフトアップ、小顔効果も期待できます。
④腸内環境の改善
腸内環境が悪いと、体内に老廃物が溜まります。すると胃や腸から悪臭が感じられることが
あります。腸に良い食品や、軽い運動で腸内環境を改善してみましょう!
③体臭
体臭もホルモンの関係できつくなります。
生理前、妊娠中、更年期、ストレス、食生活
など、女性が臭いやすい時期は頻繁にあるのです。
生理前と妊娠中は体温が上昇し、汗や皮脂を多く分泌します。
この結果臭いが発生しやすくなるのです。
またホルモンが減少する更年期は「ホットフラッシュ」と呼ばれる現象があります。
何があったわけでないのに、いきなり体温が上がり汗が噴き出すものです。
このような突発的な汗は、不純物が汗に多く混じっていることから汗の臭いがきつくなります。
さらにダイエットを行っている人も体臭は強くなります。
ダイエットで入ってくる食事が少なくなると、不足したエネルギーを中性脂肪で補おうをします。
すると汗や皮脂が油臭くなります。基礎代謝が下がると、アンモニア臭が現れます。
対策 フェアケア
①こまめなアフターケア
汗や皮脂で汚れた衣類は雑菌が繁殖して臭いやすくなります。
発汗後はこまめに汗や皮脂をふき取ったり、服を着替えたりしましょう。
汗や皮脂をふき取るときはポンポンと軽く拭きましょう。
また体温調節がしやすい服装を心掛けるといいですよね。
➁ホットフラッシュは腹式呼吸
更年期のホットフラッシュの対策は、調節しやすい服装と、鼻で行う腹式呼吸です。
ホットフラッシュはホルモンの乱れが原因です。腹式呼吸はリラックス効果でホルモンバランスが
整いやすく、症状を緩和してくれる効果があります。
また、首筋を冷たいタオルで冷やすのもおすすめです。
③ダイエットの内容を見直す
食事制限だけのダイエットはおすすめできません。カロリーばかり気にしたダイエットはとても
非効率です。体がやせるためにもエネルギーが必要なのです。良質なたんぱく質を中心に、
野菜、炭水化物をバランスよく食べて、基礎代謝を上げる軽い運動とストレッチを取り入れましょう!
腸内環境も整ってくるので、体臭・口臭にも効果的ですよ。
④頭皮の臭い
頭皮の臭いは加齢や、ホルモンバランス、食生活の乱れ、
ストレスなど原因は様々。
男性だけでなく、女性も悩む方は多いようです。
主な頭皮臭の原因は皮脂です。この皮脂が酸化することで不快な臭いを発生させています。
前述したように、女性は皮脂が多く分泌される時期があります。
また、加齢やストレスでホルモンバランスの乱れることにより、男性ホルモンが優位になってしまうと
皮脂が過剰分泌されてしまいます。
対策 フェムケア
①シャンプーの見直し
洗浄力の高いもので洗っていると、頭皮の必要な皮脂をすべて流してしまいます。
結果、頭皮を守ろうと皮脂分泌が盛んになってしまいます。頭皮トラブルの元です。
➁食生活の見直し
糖分を多く含むもの、油を多く含むものは皮脂腺を刺激して皮脂を過剰に分泌させます。
また、動物性たんぱく質を多く食べる人も同様です。食事を見直しましょう。
③生活習慣を見直す
適度な運動は身体の老廃物を出してくれて、根本から臭いにくい体を目指します。
また、良い睡眠はホルモンサイクルと整え、ストレスの軽減も期待できます。
他にとても大切なのですが、洗髪後はすぐに髪を乾かしましょう!
濡れてじめじめした環境は雑菌が繁殖しやすくなります。
④頭皮に水分補給
頭皮に水分を入れてあげると、過剰な皮脂が抑えられます。
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私はよく頭皮がかぶれてかゆくなりがち。
でも頭皮ケアを初めてからかゆくなること
はかなり減りました!早くから頭皮ケアを
入れるのとてもお勧めです!
⑤足の裏の臭い
ストッキングや、パンプスで足がムレムレ…。
足に汗をかくと、肌の常在菌によって分解されます。
分解された後のイソ吉草酸という物質が臭うのです。
足の裏は多くの汗腺がありますから大変なことですね。
また、足のむくみも臭いの原因になります。むくみは老廃物が溜まることで感じる症状です。
老廃物がこの臭い物質と混ざるととても不快な臭いとなります。
ホルモンバランスによってもこの足の臭いは強くなる傾向があります。
対策 フェムケア
①毎日同じ靴を履かない。
靴に残った臭い物質がそのままだと、臭います。ローテーションで履きましょう。
➁爪を切る
臭い物質が爪にたまると臭いは取れません!爪をこまめに切りましょう。
③パンプスを履かない時間を作る
休憩中や、デスクワーク中などはパンプスを脱ぎましょう。何時間も履きっぱなしにすると
汗や皮脂が溜まり臭います。
履いた靴は十分に乾燥させて除菌しましょう。
➁消臭効果のあるアイテムを取り入れる
常日頃から臭いケアしたい。
靴を脱ぐ時間がない。靴を脱ぐ時勇気がない。そんな方にお勧めは臭いを防ぐ靴下!
適度な着圧効果もあり、女性にも男性にもうれしい商品です。
まとめ
臭いが気になる。誰しも自分の臭いが気になったことありますよね。
女性がこれからどんどん社会を回していく時代。女性特有の問題は決して無視できないことです。
フェムテック、フェムケアという言葉で、女性がこれまでおおっぴろげにできなかった問題が
社会で認知されるようになりました。言葉の力は社会を動かします!
その問題の中でも『臭い』は、社会で生きていくには留意しなければならないことだと思います。
これからもっと女性にとって生きやすい世の中になりますように。
今回はそんな願いを込めて記事を書きました。